2013.6.21

社長ブログ

ガラパゴスの功の側面

こんばんは!TENSODOの粕井です。
ブログをご覧いただき有難うございます!

今日のキーワードは「ガラパゴス」

「ガラパゴス」といえば特異な環境で独自に進化を遂げた「ガラパゴス諸島」の事を本来は指しますが、
日本ではガラケーに代表されるように、国内市場を重視するあまり世界基準に対応できず、
結果として取り残される負の側面・「罪」としての意味を強調されがちです。

私自身もどちらかというとそのように捉えていたのですが、
先日フィリピンへいった際、逆に正の側面・「功」の部分が見えてきました。

フィリピンでも爆発的にスマートフォンが普及してきていて、
ユーザーはアプリをダウンロードして様々なサービスを利用しています。

その「アプリ」を提供する会社(国内の市場)について。
日本ではアプリを制作・配信する会社が数多くありますが、
フィリピンは公用語が英語の為、シリコンバレーの最新のアプリがリアルタイムにダウンロードでき、
結果として国内のアプリ開発会社が育たないそうです。

これは音楽も同様で、今やどこにいても全米の最新ヒットチャートがリアルタイムに楽しめます。
フィリピン人の無名アーティストは、ビヨンセやNE-YOと闘わなければならないという過酷な環境です。
一方日本では演歌等の独自ジャンル含め「J-POP」が発展していて、
「国際レコード・ビデオ製作者連盟」の調べでは日本の音楽市場は約4,000億でアメリカに次いで世界第二位。

アプリ開発やWebサイト、メディアやマンガや音楽、こういったコンテンツは
「日本語」というガラパゴスな言語にある意味育てられたと言えます。
ガラパゴス、捨てたものじゃないなと。
物事は捉え方次第で裏表が変わると、つくづく感じました。

また、観光、インバウンド(外国人観光客の集客)においては、
ガラパゴスこそ、功になります。

どこにでもあるものに価値はなく、
世界中で「ここだけしかないもの」に観光客は集まります。

観光立国として年間2230万人もの外国人観光客が訪れるタイでは、
テーマパークのような水族館があったり、
空港に巨大な像が何体もあったりと、観光客を驚かせる仕掛けが満載です。

「外貨を稼ぐ」ために「外国人観光客を誘致する」事を国家戦略として実行してきたタイ。
目的やターゲットを明確にする事で、振り切った仕掛けをしています。

thailand2

thailand

一方の日本の外国人観光客は年間900万人程度。タイの2分の1以下です。
日本はこれまで、国内市場がそこそこ大きいために、本気で外に目が向いていなかったと思います。

今後少子高齢化し国内市場が縮小していく中で、外国人観光客を誘致する事は非常に重要なミッションです。
関空も瓦で畳だったら面白いのになぁとか思いつつ、今こそ振り切って、コテコテ日本の文化を創造・発信していかねば!
と決意を新たにしました。

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